今回のいい寺は・・・
鎌倉五山の第一位・建長寺です♪
鎌倉一の伽藍がある建長護国禅寺
元寇の国難を乗り越えた北條時宗の父・時頼が
創建した寺院です
源氏の血が絶えた後、宮将軍を擁立して
幕府の実権を掌握した北條氏
その庇護を受けた建長寺です
修復の時には元へ貿易船・建長寺船を出して
費用を賄ったそうです
山門から仏殿に通じる柏槇の並木が
750年の歴史を感じさせます
仏殿の本尊は地蔵菩薩です
この地は地獄ヶ谷と呼ばれる処刑場でした
地獄に落ちた亡者を救い、道から外れた人を救うのが
地蔵菩薩の役目です
この土地を守る仏さまなのですね
地蔵菩薩の隣には、開山・蘭渓道隆の木造が
祀ってあります
蘭渓道隆は、宋からの渡来僧です
法堂に掲げた額には、「海東法窟」の文字
仏法が宋から東へと海を渡り、
建長寺へと伝わったことを示します
本格的な禅宗が蘭渓道隆によってもたらされました。
法堂の天井には仏法を守る龍が描かれ、
千手観音菩薩とパキスタンから寄贈された
釈迦苦行像がみえます
苦難の末、悟りを開いたお釈迦様と
教えの働きを示す十一面千手観音菩薩
訪れる人に何かを語りかけているようです
境内の梵鐘は、数少ない創建当時の物です
鐘には開山和尚の銘文が彫られていて
古の音が境内に鳴り響いています
北條時頼は、この鐘を造るにあたって
多くの人に浄財を募ったそうです
鐘楼横にある塔頭・西来院
長く続く参道の奥に開山堂があります
蘭渓道隆はまさに西来の禅僧でした
それは、命がけのものでした
そして、その教えは人々の心に伝わり、多くの修行僧が
集まりこの国に根付いていきました
整然と並ぶ建長寺の伽藍は、鎌倉武士と禅の関係を
今に伝え、その歴史に触れることができる場所です
京都の禅寺とは一味違う、鎌倉独特の雰囲気が
あります