今回のいい町は・・・
地獄の門とカミーユ・クローデルです♪
上野の森にある国立西洋美術館の広場には
ロダンの有名な作品・地獄の門(レプリカ)があります
叙事詩「神曲」に登場する地獄の門です
「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」
ロダンはこの作品では絶望よりも・・・
人間の欲望、人生の悲惨を見つめた上で、
それを生きることが人生だといっています
ちょっと難しい話に聞こえますね・・・
ですが、この地獄の門はロダンの人生そのものでした。
作品の中には、彼を取り巻く人間模様も描かれています
ロダンには、美貌と才能を秘めた魅力的な弟子が
いました。
カミーユ・クローデル
ロダンは妻子がいながら、彼女を愛しました。
妻子は安らぎであり、彼女は刺激的な存在でした
カミーユは、その愛にこたえるように彼のために
尽くしました
ロダンの代表作「カレーの市民」はカミーユのアイデア
によって造られたものでした
ところが彼女の努力は報われませんでした
彼女の名は伏せられ、それどころか・・・
彼女の作品はロダンのモノマネと酷評されて
しまったのです。
ロダンは何を考えていたのでしょう・・・
その答えを示すようにロダンは内縁の妻の元へと
帰っていきました
失意のカミーユ
すべてを失った彼女は心の病にかかり、
人知れずこの世から去ってしまいました
晩年、ロダンは人生の報いのために、
死期が近づいた妻と正式に結婚をしました
9ヵ月後、自身の死が近づいた時
「パリに残した、若い方の妻に逢いたい」
と言い残しました。
カミーユへの懺悔をしたかったのでしょうか・・・
運命に操られる人間の悲惨さや、地獄に堕ちた
呪われた魂の不幸、成就せぬ愛の苦悩や官能・・・
「地獄の門」は未完成に終わりました
シュノンソー城でカトリーヌの姿を見たとき
ロダンの地獄の門を思い出しました
カトリーヌも複雑な関係に翻弄された人生でした
それでも彼女は強く生きましたね