今回のいい寺は・・・
夏休みの山寺です♪
みなさんが子供の頃、夏休みは何をして過ごしましたか?
ラジオ体操、家族旅行、海水浴、夏期講習と色々と
思い出すことでしょう
夏休みに近所のお寺で和尚さんの話を聞いたことや、
坐禅会に参加したことはありませんか?
今回は、あるお寺で行われた子供たちの禅寺入門
(修養会)をのぞいてみました
今年の夏はとても暑い日が続きますね
訪れた時も山に吹く風が生温かくて、蒸暑かったです。
参道には赤い毛糸の帽子とおべべの六地蔵さんが
苔むした台座に整然と並んで祀られていました。
川遊びから帰ってきた子供たちが、冷えたスイカを
美味しそうにほおばっていました
このお寺では二泊三日の修養会が夏休み中行われています。
昼に到着した子供たちは、まず楽しい川遊びに出かけ、
気持ちが和らいだところで、修行に準じた生活へと
入っていきます。
スイカを食べ終わったら、役割分担と日程の確認です。
毎年来る子供や、長期間滞在する子供もいるそうです。
境内の庭には、トマトに茄子にきゅうりと沢山の
夏野菜が実っていました
和尚さんは丹精込めて育てた野菜は、修養会の
食卓に並んだり、漬物にしたりするそうです♪
茄子の花です。
かわいらしい紫色の花をつけます
「親の小言と茄子の花は千にひとつの無駄もない」
茄子の花が実となる割合が高く、親の小言を茄子で
喩えたことわざもあります。
土地を耕して苗を植え、最初の世話をしっかりとすれば
あとは美味しい茄子が次から次へと実っていきます
お盆には、茄子に割り箸を刺して牛を作りますね。
「きゅうりの馬に乗って早く来てください、茄子の牛に
乗ってゆっくり帰ってください。」
と家族の先祖への思いが込められています。
家族というのは、自分の手足のようにある事が当たり前だと
感じられ、なかなか存在の大きさに気付かない事があります。
しかし、小言を言ってくれる親がいる、親の愛情に支えられて
いるということは、とてもありがたい事だと思います。
人間がひとりで生きていくのは不可能ではありませんが
支えてくれる人や守ってくれる人、そして何より想って
くれる人の存在が、生きていくうえでどれほど大きな力
となるかと思います。
当たり前なものに大切なことはあるものですが、
家族の温かさや、それに感謝する気持ちは
忘れないでいきたいですね!
子供たちは水撒きの手伝いをしながら、和尚さんから
自然や草木について教わっていました
子供が親の手伝いをしながら学ぶ。。。
親子で触れ合い、日常生活の中で子供が学べることは
たくさんありますよね!
夕方水撒きが終わると里芋の葉に残った水を飲みに
蜂がやってきました
本物の自然の中で子供たちは大切なものを身につけて
いきます
まずは、お経の読み方を教わります
最初は戸惑ってしまいますが、子供たちはすぐに
覚えて順応していきます。
食事のときに読むお経、朝のお勤めで読むお経、坐禅のときに
読むお経・・・ひとつひとつを丁寧に教わります。
次に食事の作法です
ご飯、味噌汁、漬物と入れる碗が決まっています。
両手で碗を取ってから箸を持ち、碗を口の方へ持っていき
音を立てずに食事をします。
子供たちも真剣に聞いていますね!
最後に給仕係の作法です。
ご飯と味噌汁のよそり方や、しゃべらずに食べる量を
給仕係に伝える方法など、時間を掛けて丁寧に教えて
いきます。
修養会には、色々な子供たちが参加します。
最初に丁寧に教えることが大切だそうです。
「食事と風呂とトイレの作法を教えれば、
あとは大丈夫!」
と和尚さんが言っていました。
作法やマナーを教えていないと、その子が大人になった
時に困ることになりますよね。
最近は核家族化が進み、忙しい両親や、子供への
基本教育の機会が少なくなっているような気もします。
私も将来、きちんと作法やマナーを教えてあげられる
親になりたいと思いました
畑も子供も雑に扱っては実らない。
ひとつひとつを丁寧に行っていく・・・
スローライフの本質が、この修養会の中にあるような
気がしました
修養会はまだ続きます