毛利輝元と二人の家臣

今回のいい寺は・・・
毛利輝元と二人の家臣です♪

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幕末期に時代を駆けた長州藩士・・・
明治維新を見ずに散った藩士も多かったですね

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「志」に命を掛けた姿は、時が経っても人々の共感を得ます。

なかでも、志半ばで散った若い藩士に対しては
特別な思いがありますね。
 
多くの観光客が「勤皇の志士」の足跡を訪ねて
萩の街を巡ります

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幕末期に長州藩士は、外国海軍や幕府に
立ち向かいました。
この強い意志を築いた基は何だったのでしょう・・・
何百年の時を経て藩士を倒幕、明治維新へと
突き動かした原動力!
 
関ヶ原の合戦以来、脈脈と受け継がれた藩主への
忠誠心だったのでしょうか
それを私たちに伝えるかのように東光寺、大照院、
大樹院・墓所に藩士が建てた石灯籠が整然と
並んでいました。
お墓は何かが伝わる不思議な空間ですね!
 
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大樹院跡の墓所には、毛利輝元の火葬場も
史跡として残っています。

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毛利輝元の墓所の傍らには長井治郎左衛門の
墓地があります。
 
菩提所が廃寺となった後、この墓地も残りました。
掲示板には殉死者・長井治郎左衛門と簡単な説明が
ありました。
長州藩の中級藩士で、毛利輝元の死に殉じて
命を絶ったそうです
この殉死を境に藩主は殉死を禁じました。
石灯籠が家臣によって建てられたようです。
 
 
 
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萩城の周辺も長閑な風景が続いています。

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江戸時代から変わらない白壁の風景。
漆喰のはがれた壁が時の流れを感じさせます。
 
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そんな街の中にキリスト教徒の墓地がありました。
キリシタン大名ではない毛利家の城下町に墓地が・・
興味が湧いて寄ってみました

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墓所の中心には、明治政府の弾圧によって
殉教した信者のお墓がありました

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ひっそりと置かれた石に刻まれた十字にしばし
目を奪われてしまいました。。。

明治政府は廃仏毀釈と同時に

キリスト教徒の弾圧を行いました。
 
主に長崎での取り締まりで、捕らえられた信者は
各地に送られて棄教を強要されたそうです
しかし、250年守り続けた信仰を簡単に捨てる事は
できないですよね。
 
萩に送られた多くの信者が殉教したそうです。
 
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隣に半分蘇鉄に隠れた熊谷元直のお墓がありました。

熊谷元直は毛利輝元の重臣で、豊臣方について
戦で活躍したそうです。
その頃に豊臣秀吉の家臣・黒田官兵衛の影響で
キリシタンになりました。
 
後に毛利輝元は棄教を命じたそうです。
しかし、熊谷元直は命令に従いませんでした。
 
熊谷元直に信仰を勧めた黒田官兵衛は
豊臣秀吉のバテレン禁止令に従いあっさり
棄教して黒田如水(出家名)と名乗りました。

この変わり身の早さに宣教師は驚いたそうです

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熊谷元直は命令に従わないどころかバテレン禁止令後
も知行地に教会を立てて信者の保護を行いました。
 

そして、ついに毛利輝元は萩城築城の遅延を理由に
一族を討ってしまいます
その一族の中には、萩城建築を手掛けた天野元信も
いました
この事は、長州藩では伏せられましたがバチカン
事件の書簡が送られて、熊谷元直一族はヨーロッパで
殉教者として知れ渡ったそうです。

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今年の11月24日に、江戸時代初期の殉教者
188名が聖人に次ぐ地位「福者」に名を列ねる式が
長崎で行われました。

前ローマ教皇のヨハネ・パウロ2世が1981年に来日
した際、日本の殉教者について言及し、その信仰を
顕彰するように語ったのがきっかけとなったそうです。
マザー・テレサも2003年に「福者」となっています。

今回、熊谷元直にも400年の時を経て「福者」の称号が
与えられました。

また、歴史的な人物に合わせて、名の知られていない
多くの農民が「福者」になったことに意味があると
思いました。
 

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歴史的な人物には、天正遣欧使節の1人としてローマを
訪問したジュリアン中浦や、キリシタン大名大友宗麟の
家臣の子として生まれ、単独で聖地エルサレムや
ローマに渡り、帰国後に殉教したペトロ岐部も名を
列ねています。

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今回の列福式には、「ペトロ岐部と187殉教者」
の名称が付きました。
彼が主役のようですね。

ペトロ岐部が歩んだローマへの道のりは
大変困難だったそうです。

ローマへたどり着いたときの喜びは何にも
代えがたいものだったでしょうね。

その喜びのローマへ、バチカン市国
行ってみます♪

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