私のいい寺「浅草寺」③

今回のいい寺は・・・
「浅草寺」③です☆

浅草寺の本堂の正面に掛かっていた聯の言葉
「補陀山(ふださん)」について調べました

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観音様の浄土「補陀洛山(ふだらくさん)」は南の海の彼方に
あるそうです。
遥か彼方から観音の功徳は海潮音として響き、こちら岸に
届いているのです。
観音経で「梵音海潮音は世間の音に勝る」と言われています。
世間の声はどうしても偏ってしまいがちですよね・・・

宝蔵門をくぐって本堂の正面には、『志ん橋大提灯』
掛かっています。
(偏らずに)真ん中の橋を渡って観音様にお参りしなさい、
と示しているのでしょうか?
偏らない心を持ちなさいと仰っているのでしょうかね~!

※『志ん橋(新橋)』の説明は「浅草寺②」でも触れましたが、
新橋を挟んだ二つの組合が仲良く雷門の屋根を葺いた縁により
両組合の真ん中にある橋の名前を提灯に記したという話があります。

一休さんも「このはしわたるべからず」の立て札に捉われずに、
橋の端ではなく真ん中をわたりましたよね(^^)

宝蔵門の提灯『小舟町』にも意味があるようですよ~

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私は今日「水上バス」で浅草まで来ました

昔、補陀洛渡海(ふだらくとかい)という信仰がありました。
江戸時代まで小舟に乗って海の彼方南洋上の補陀洛に
旅立つ僧侶や信者がいたそうです。
船出の場所は、和歌山の那智や高知の室戸岬が多かったそうです。
那智には「西国三十三観音霊場」の
「一番札所 青岸渡寺(せいがんとじ)」があります。
このお寺の御詠歌は
補陀洛や岸打つ波は三熊野の那智のお山にひびく滝つ瀬」です。
補陀洛山へ渡る出発の場所だから三十三霊場巡りの
一番」なんですね!

この渡海は、小さな舟で大海原へ出るのですから、
命懸けの信仰だったみたいです。

浅草寺の観音様がみえる場所も「補陀山」だとしたら、
現代の私達が使う小舟は地下鉄や水上バスですね。

私たちは気楽な気持ちでお参りに来れますが、昔の人は
大変な思いをしてお参りをしたということを心の片隅に感じれば、
もっと心をこめて手を合わすことができると思いました。
楽しい楽しい浅草に来たら、肝心な手を合わすという事も
忘れないようにしなくてはいけませんね~(^^)♪

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交通機関が発達し沢山の人が世界中からお参りに来れるように
なったけど、昔の人は大変な思いをして観音様のもとに行こうと
した事を知ってもらいたいという気持ちから「小舟町」の提灯
飾ったのではないでしょうかね!!

ちなみに中国の観音霊場は、浙江省の舟山群島の
「普陀山」にあります。
クリック1つで行けますよ~
普陀山を楽しく調べるには 薫 仙人さんのページへ
home.h03.itscom.net/sennin/fudasan/fudasanaluba1.html

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