今回のいい寺は・・・
京都 嵐山の「大悲閣 千光寺」です☆
浅草寺の聯(れん)には
荘厳な飾りで表す観音様と、自然の中に見る観音様の
二つの表し方を示していました。
今日は自然の中の観音様を求めて嵐山まで来ました。
私が訪ねる大悲閣は嵐山の奥にあります。
嵐山といえば渡月橋ですね。
亀山上皇が曇りない夜空に月がさがなら橋を渡るようなさまをみて
「くまなき月の渡るに似る」と感想をもらしたことから「渡月橋」と
呼ばれるようになりました。
この橋はどこからみても絵になりますね!
嵐山のアクセントになっていますよね~
嵐山は桜、新緑、紅葉、雪景色・・・と一年中楽しむ事が
出来るため舟遊びが盛んな場所です。
大悲閣までの道なりにゆったりと流れていく舟を見て、
のどかな気持ちになります。
しばらく歩いて小高い丘に差し掛かると大堰川が
エメラルドグリーンに輝いて見えました
空気も澄んでいます。
川に沿って約30分進むと大悲閣 千光寺への参道の
目印があります。
芭蕉もこの道を通って大悲閣を訪れたそうです。
そのことをつぎのように詠んでいます。
「花の町 二町のぼれば 大悲閣」
門柱に到着です~
この寺はすごく高い絶壁に建っていて、綺麗な絶景が見えます。
了以翁という人は、溢れる川を治した中国の有名な帝王 禹という人に似ている・・・という内容が書かれています。
「六月や 峰に雲おく あらし山」
これは芭蕉が晩年「落柿舎」で詠んだ句です。
炎天の六月、新緑がうっそうたる嵐山の山頂に、
雄大な入道雲がどっかりと居座って動かず、
万象寂として静まり返っている・・・という意味です。
やっとの思いでのぼってきました。
大悲閣の山門まであと少し!
大堰川が見えます
今は仮の本堂にご本尊がみえます。
形あるものは、いつかは無くなりますが、
自然の美しさが十分にそれを補っていますね!
朽ちていくものにも味わいがありますよね、
これが詫び寂びの世界なのでしょうか。
外観はだいぶ傷んでいますが、中は角倉了以(すみのくらりょうい)の像が祀られ整理された空間に、直筆の教えや案内文が置いてあり、眺望を楽しむ望遠鏡もありました。
(行楽地だと100円玉がいりますよね)
和尚さんの人柄がうかがえます
立派な伽藍でも閉ざされたお寺より、訪れた人を迎えてくれるお寺がいいですよね!
このお寺を建てた角倉了以の像です。
岩だらけの大堰川を開削して船が通れるようにし、
丹波・山城間の物流に大いに貢献しました。
今、保津川を観光船が下っているのも、了以の
開削のおかげだそうです。
目の前には広大な自然が広がっています
比叡山から京都市内まで一望できます
この色紙に目が留まりました。
普段生活している環境とは違い、緑の中で心の疲れがとれた
ような気がしました。
この場所からみた眺望のすばらしさ、自然に触れる清々しさが
そのまま私の観音様体験でした