今回のいい町は・・・
上野の森は盛りだくさんです♪
上野の森には有名な銅像がたくさんあります
国立西洋美術館の前庭にはエミールの「弓を引く
ヘラクレス』
矢を射る瞬間を表現しています
とっても力強いですね!
ここには『カレーの市民』とともにロダンの
代表作『考えるひと』もあります
この有名な『考えるひと』
実は『地獄の門』の頂上に置かれた群像の
一部なのです。
ダンテの叙情詩『神曲』地獄編に登場する
地獄への入口の門を制作したロダン
『考えるひと』は門の上で熟考するダンテとも
夫人と愛弟子との間で苦悩するロダン自身
とも言われています
『地獄の門』の周りには群像
この中にはロダンの作風に影響を与えた愛弟子
カミーユ、亡くなる寸前にやっと結婚の手続きを
した妻ローズ、最後まで認知しなかった息子も
描かれています
人生には色々な出会いがあります
その出会いに喜び、楽しんだり、怒ったり、
楽しんだり、そして別れに哀しんだり・・・
その揺れ動く心に悩むこともありますね。
悩み、考えた分だけ道が開けるといいですね!
「義」の字が彫られた蹲がありました。
大政奉還した徳川慶喜への大義を彰かに
する意味で作られた彰義隊
その彰義隊を示す「義」の彫り文字です。
江戸城が無血開城した後に、新政府に不満を持つ
彰義隊はこの上野の地で官軍に戦を挑みました。
兵力に勝る官軍の前では、一日ともたずに
敗れてしまいました
戦死者は、賊軍として亡骸が放置され、合同の
墓地ができるまでに7年の歳月がかかったそうです
上野の森で1番有名な像は、江戸城無血開城
の立役者西郷隆盛ですね
色々な要因があったのでしょうが、西郷隆盛と
勝海舟が話し合わなければ、江戸は官軍と
幕臣との戦で焦土と化したでしょう
その西郷隆盛も後に西南戦争で反乱士族の
頭として新政府との戦に臨み、討ち死にして
しまいました
逆賊として功績を剥奪された西郷隆盛は、後に
明治天皇の勅旨により賊名を除かれて復権
しました
この銅像は、復権に感激した旧友が有志を募り
資金を集めて高村光雲に依頼した作品です
軍服ではなく、兎狩りに出かける姿の西郷隆盛像
西南戦争で担ぎ出されなければ、この姿のように
悠々自適な人生を送っていたのかもしれませんね。
西郷隆盛の奥さんは完成した銅像が正装をした
姿では無かったころにガッカリしたそうです
明治になって征韓論が起きたとき、武力により
修好条約締結を進める考え方が大勢をしめる
なか、西郷隆盛は話し合いによる交渉を主張
しました
いかつくて喧嘩に強そうな西郷隆盛ですが、
懐が深くて争いごとが嫌いな人物だったの
でしょうか。
その人柄から多くの人が彼の復権を望み、
銅像建立の資金はたくさん集まったそうです
このように人望が厚かった西郷隆盛
愛憎の葛藤の中で悩むロダンの『考えるひと』
上野の森の銅像は、単なる芸術作品では
なさそうですね!
ここには、まだまだ興味が惹かれる作品がたくさん
あります
次に訪れるときが楽しみです♪