今回のいい町は・・・
中禅寺・薬師堂です♪
信州・塩田平の霊峰・独鈷山
その麓にある古刹・中禅寺を訪れました
ここには、塩田平で一番古い建物があります
鎌倉時代初期に建立した茅葺屋根の薬師堂です
堂内には創建当時の仏さま・薬師如来が祀られています
永い年月の間に彩色がはがれ、木地のままですが・・・
その姿がかえって力強く見えました
どれだけ多くの人がお参りしたのでしょう
鎌倉時代は、貴族社会を中心とした国家宗教から
民衆の宗教へと変わる時期でした
医療も貴族から民衆へ・・・
宋へ渡った僧侶が技術を伝え、
寺院が担い手となっていました
なかでも鎌倉・極楽寺の開山・忍性が
献身的に医療活動を行いました
極楽寺の境内には、忍性が使用した煎じ薬を
調合する鉢がありました。
医療施設・悲田院を造り、二十年間で約四万五千人
もの病人を治療したそうです
忍性が掘った井戸もありました
汲んだ水で作った粥を病人に施したそうです
当時の僧侶は、橋をかけたり貧者を救済したりと
社会事業や慈善事業も行いました
忍性は、大阪・四天王寺の悲田院を再興した際、
西門に西方浄土の入口となる鳥居を建てて
死を待つ重病人の救いの場としたそうです
終末医療は昔から行われていたのですね
人々の信仰が心の支えとなって
技術的な医療を補足したのでしょうね
独鈷山の周りには湯治場が沢山あります
湯治に訪れた多くの人が病気平癒を願って
中禅寺に参りました
参道の茶屋で小休止
からだを癒し、心を癒して、大地の恵みをいただけば
医食同源ということになりますね
塩田平は、地域全体で悲田院の役目を担っていた
のでしょう