今回のいい寺は・・・
吉野の桜です
山が春の色に染められていました。
吉水神社の一目千本から見た風景です。
吉野の山々の見事な桜ですね。
この吉野山から大峯山山上ヶ岳にかけての一帯を
金峯山(きんぷせん)と称して古代より《聖域》とされて
いました
役行者(えんのぎょうじゃ)は、ここを修験道の道場として
修行しました。
その後金剛蔵王大権現を感得して権現の姿を桜に
刻んだそうです。
※真言宗では、護摩供で炎の中に不動明王を達観
しますね
その姿を刻んだ桜を大峯山山上ヶ岳(大峯山寺)と
吉野山(金峯山寺)に御堂を建てて祀りました。
この御堂が吉野山・金峯山寺となり、桜を御神木と
して吉野山に植樹されてきたそうです。
遠くに御堂が見えました。
緑の樹木に囲まれている中で、桜と御堂が輝いて
見えます
いくら伽藍に装飾を凝らしても自然の輝きには
敵いませんね。
金峯山寺の仁王門です。
粗く積まれた石垣と仁王様の勇ましい姿に修験道の
厳しさが伝わってきます
門柱には『金峯山修験本宗』の看板が掲げられて
いました。
金峯山寺の中心【蔵王堂】です。
ここには秘仏『蔵王大権現』が祀られています
秘仏ですが、身の丈7mもあるそうです
蔵王大権現は・・・
釈迦如来(過去)、千手観音(現在)、弥勒菩薩(未来)の
三尊が神に権現(変化)した姿をしています。
蔵王大権現はタイの守護神に似ていて、色彩も鮮やかです。
何かしらの繋がりがあるかもしれませんね。
そして、蔵王大権現は踊るように躍動感のある姿をしています
身の丈7mの秘仏・・・
その姿は拝観できません。
きっと
「修験道の中で蔵王権現を感得しなさい。
簡単に姿を見るのでは無く蔵王権現を自然の中で感じなさい。」
という事なのでしょう。
愛染明王堂です。
愛染明王は、愛欲煩悩が即菩提(仏心)である事を
表している明王です。
私達は、煩悩を自覚すれば解決しようとする心が
生まれます。
これが仏心というのでしょうか。
山中の修験道では、煩悩を持つ暇もないでしょうから
自然に消えていきそうですね
大日如来が祀られた多宝塔です。
枝垂桜と調和の取れた風景でした。
桜と言えば、豊臣秀吉『吉野の花見』ですね
金峯山寺の近くにある【吉水神社】を本陣として
花見の宴を数日間に亘って行いました。
これが『醍醐の花見』へとつながっていくのでしょう。
次は吉水神社へ行ってみます