いい寺★虎渓山・永保寺

今回のいい寺は・・・
虎渓山・永保寺です♪

DSC_0101.jpg

新緑が眩しい多治見の山間部に虎渓山・永保寺
あります。
山号は夢窓疎石がこの地に築いた草庵に掛けた扁額に
《古渓》と称したことに由来します。

21810094.jpg

現在の《虎渓》は、この地が中国江西省九江の南にある
廬山の虎渓』に酷似していることから付けられました。

DSC_0151.jpg

境内の臥龍池観音堂です。
夢窓疎石は観音堂を建立した後に作庭に取り掛かりました

この地が修行の場となるように、自然の地形や景観を巧みに
利用して築造されています。
夢窓疎石の庭は、京都・天龍寺西芳寺山梨・恵林寺
鎌倉・瑞泉寺など各地にあります

DSC_0194.jpg

観音堂に祀られた聖観世音菩薩坐像です
この観音菩薩は室町初期の作と伝えられています。
観音菩薩のを納めた厨子は、土岐川の流木を寄せ集めて
作ったそうです

DSC_0148.jpg

観音堂の隣に岩肌が見えていました。
この岩・梵音巌の上から落ちる水瀑を《梵音の滝》といいます。

梵音仏の声という意味があります。
岩肌を浸みるように落ちる滝の音が観音菩薩の声となるの
でしょうか

DSC_0197.jpg

観音堂を近くから眺めてみました。
建物は、真言宗の東寺のような力強さは感じませんが
シンプルながらも屋根の四隅が天に突き刺さるように
そり上っていて、特徴的ですね。

禅宗は中国から伝えられた宗派ですから、屋根の反り方が
中国風なのでしょうか。

b4529cf6.jpg

観音堂から修行僧が出てきました。
禅宗では修行僧のことを雲水(うんすい)と呼びます。
《雲が行くが如く水が流れるが如く自然に従って歩んでいく》
のでしょうね!!

DSC_0121.jpg

禅堂です。
雲水が修行と日常の生活を行う場所です。
訪ねたときは修行中だったのでしょうか?
観音堂で読経していた雲水以外、人の気配を感じません
でした。

b8e0df2f.jpg

臥龍池の中ノ島には弁財天が祀られています。
この池と山並みがひとつになって、見渡す限り虎渓山の
境内であるかのように思えました

ここは下界と離れた《仙境の地》という雰囲気ですね
爽やかな空気の中で散策したら、雑多な日常を忘れて
気分が晴れ晴れとしました

DSC_0212.jpg

観音堂の杮葺きの屋根の端が傷んでいました。
最近、アライグマが屋根をかじって悪戯をするそうです。
仙境の地として開いた虎渓山が、今はアライグマの
生息地となっています。

DSC_0137.jpg

池泉回遊式庭園の中心に掛かる《無際橋》です。
観音堂側の彼岸(観音浄土)此岸(私達が住む世界)とを
結ぶ橋です。

この橋の真ん中に屋根が付いています。
ここで交われば、彼岸も此岸も無くなるという事でしょうか。

ここから梵音の滝の音を聞くように耳を澄ませると
自然の声が聞こえてくるような気がしました

見渡す限りの自然と一体になることが《夢際橋》の意味
なのではないでしょうか・・・
『心にしみる自然の声』それが梵音の滝の音なのでしょう。

聞く耳を持ち、相手の気持ちを察する心があれば、
仲たがいすることも、仲間はずれにすることもないですよね!

多治見市にはカトリックの修道院もあります。
次は、多治見修道院に行ってみます

カテゴリー: 岐阜 多治見   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>