イタリア★フィレンツェの《額縁職人》

今回のいい寺は・・・
イタリア・フィレンツェの《額縁職人》です。

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信仰の対象には十字架だけでなく、絵画もありますね

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ミケランジェロ広場から見た《ベッキオ橋》です。
昔は街中に職人がたくさんいました。
メディチ家のおかげで、フィレンツェの文化や芸術が花開きました
それにあわせて職人が育っていったのです。

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信仰の対象としてのモノが作られていく・・・

信仰があって、芸術が生まれて、文化が育ち、
そして職人が腕を磨いていきますね

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十字架やキリストの生涯を描いたもの、ステンドグラスや
フレスコ画など・・・

宗教を教える手段としての《道具》が生まれて、そこから
繊細で緻密なものへと変わっていきます。

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中心となるキリスト(十字架であったり、マリア様であったり)は
変わらないけれど、そのまわりを飾るものが豪華になれば
なるほどそれ自体(絵画など)が素晴らしいものに見えてくる
のではないでしょうか。

信仰の対象となるものが素晴らしいものになればなるほど、
必要とされる職人がいます

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フィレンツェの職人街を歩くと、日本ではあまり見かけない
ような珍しい工房がたくさんありました。

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その中のひとつである額縁工房では、かなりの部分に機械を
使っていて、単純な形の額縁を量産しているところもあれば、
全て手作りでこつこつと作業している工房もあります。
また、古い額縁の修復をしている工房もありました

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額縁は、本来縁飾りにしかすぎないはずで、ひとつひとつの
工房もあまり大きくはありません。
しかし、工房の数が多いことからも、イタリアでは重要な役目を
果たしてきたことがうかがえます

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美術館を訪れたときは、中の絵にすっかり気を取られていて
額縁までじっくりと眺める余裕はありませんでした。
改めて額縁だけを見ていると、その多様性や見事さに圧倒
されてしまいました

大広間などに飾られているような絵画に使われている額縁は、
豪華絢爛で中の絵と一体になって辺りを燃え立たせている
ようです。

時代が経つにつれて、額縁は控えめなものに変わっていきます。
それがまた、周囲から絵を引き立たせていました。

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イタリアに限らずヨーロッパの建物の中では、家庭でもオフィスでも
絵を飾ることは極めて日常的ですね。
そして画廊や展覧会で絵を購入したら、市販品ではなく、
新しい額縁をオーダーすることも多いそうです。

それに比べて日本の家庭でも職場でも掛けてある絵の数は
はるかに少ないように思います
西洋絵画や日本画の画廊が賑わっていたり、額縁や表具師の店
訪ねたりするということもありませんね

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フィレンツェでも額縁製作という職人仕事を理解してくれる人が
だんだん少なくなっています。
額縁は絵を保護し、それでいて決して違和感を与えることの
ないものですね。

なにより大切なのは、中の絵の価値を損なわないだけの十分な
芸術性を持っていることですね。
ルネッサンス美術の名脇役をしっかりと果たしてきたのです。

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信仰と芸術が伝統として息づいている街・・・
ヨーロッパには、そのような街がたくさんありますね。

そして、宗教が文化を育み、職人を育てていのでしょう。
日本も以前には、各地にそのような町や村があったと思います。
私たちも宗教や文化を大切にしていきたいですね

次はイタリアの《グッチ家》についてです♪

※日本にも寺を中心にした職人街があります。
  いい寺【東別院界隈②】はコチラ↓
  e-tera.net/Entry/32/

  いい寺【東別院界隈①】はコチラ↓
  e-tera.net/Entry/31/

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