今回のいい寺は・・・
庶民の寺・四天王寺です♪
ここは聖徳太子が建立した寺院ですが、格式ばった
ところがなく、人々が思い思いにお参りできる雰囲気が
ありました
中之門から入る参詣者です。
四天王寺には、南大門、東大門、極楽門、中之門、乾門
とたくさんの入口があります。
それぞれの門に歴史や意味があるのでしょう。
中之門の左の建物は、四天王寺中・高等学校です
聖徳太子をお祀りしている六角堂(天王寺のご廟)です。
聖徳太子は四天王寺を建立するにあたって
《四箇院の制》を作りました。
四箇院とは次の四院です。
敬田院・・・仏法修行の道場
施薬院・・・病者に薬を施す場所
療病院・・・病気の者を収容し、病気を癒す場所
悲田院・・・身寄りのない者や年老いた者を収容する場所
ここは修行と施しの実践の場として建てられたのですね。
中央伽藍の北に六時堂と石舞台がありました。
堂内には薬師如来が祀られています。
手前の石舞台は、日本三大石舞台(住吉神社、厳島神社、
四天王寺)の一つで、聖徳太子の命日には、この舞台で
雅楽が行われます
聖徳太子が四箇院を建てた遺志は、現在、四天王寺学園、
四天王寺病院、四天王寺福祉事業団として受け継がれて
います。
キリスト教の宣教の精神と通じるものがありますね
六時堂から僧侶が出てきました。
昼夜6回に亘って諸礼賛のお勤めを行い「六時礼賛堂」
と呼ばれています
ここが四天王寺の中心道場となっています。
極楽浄土の庭がある五智光院では・・・
大阪歯科大学解剖体慰霊祭が行われていました。
「より良い医師・歯科医師になるために、自分の身体を使って
十分に勉強してください。」
という願いを込めて無条件・無報酬で献体された方々に
感謝する慰霊祭です
学生は人体解剖学により知識の習得と同時に責任と自覚を
持ち、大きな精神的教育を受けるそうです。
ある宗派の管長から医学生に転職した方が、
「初めての人体解剖学の授業で、顔と手にメスを入れるのが
辛かった」
「人体解剖学を境に、同級生の取り組む顔つきが変わった」
と述べていました。
献体という崇高な理念の上に医学が存在しているのでしょうね
重要文化財の湯屋方丈が、慰霊祭の参詣者の休憩場と
なっていました。
お茶の準備が何気ない心づかいを感じますね。
湯屋方丈の前庭です。
「補陀洛の庭」と名づけられています。
観音菩薩のみえる《補陀洛浄土》をあらわしています
極楽浄土の庭園は、廻りながら教えを学びます
季節の花が咲き乱れるこの庭の美しさから《極楽浄土》へ
往生したような感動があるそうです
極楽の池に浮かぶ三石は、阿弥陀三尊を表します。
園内を散策すると阿弥陀三尊に招かれて極楽浄土に
到達します。
ここの庭は、池泉回遊式庭園になっていました
夏には、キレイな蓮が咲くそうです
釈迦の滝です。
この流れが二手に分かれて瑠璃の池・極楽の池に注がれます。
その二つの流れを、貪りを表す「水の河」、怒りを表す「火の河」
といいます。
この真ん中の道が極楽の池へと導かれるように続いています。
この道が極楽浄土への道《中道》となります。
「貪りも怒りも水に流してあゆみましょう」
色々と囚われた物を捨てながらの散策ですね
「火の河」ではすずめが何も知らずに水浴びをしていました。
すずめには、神も仏も教えも関係ないのでしょうね。
本来、生きる智恵は学ばなくても備わっているものなのでしょうね
世の中がもっと平穏であったら、このスズメのように過ごせるでしょうね
教えを学ばなくても自然に助け合い、分かち合うことができれば
どんなに素晴らしいことでしょう
もうしばらく四天王寺の境内を散策してみます