いい寺★大阪《四天王寺》(3)

今回のいい寺は・・・
和宗本山・四天王寺です♪

四天王寺は聖徳太子によって創建されてから今日まで
太子信仰舎利信仰浄土信仰を大衆教化の柱にしてきました。

四天王寺には平安時代から鎌倉時代に起きた宗派の開祖が
こぞって参籠(一定の期間こもってお祈りする)した事でも有名です。

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特に最澄がここに借住してから天台宗との関係が深く、
戦後まもなくまでは天台宗に属していました。

現在は「聖徳太子の寺」の原点に戻り、天台宗から独立しています。
そこで、聖徳太子の十七条憲法の第一条
和を以って貴とし、忤(さからう)ことなきを宗とせよ
から《和》の一字をとって『和宗』本山となっています

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亀井不動です。
聖徳太子が亀井の水を覗かれるとそこには不動明王の御姿
映っていたため、ここに不動尊を祀ったのが起源とされています。
みなさん水をかけてお参りしていました。
台座に付いた深い緑の苔が信仰の深さを感じさせますね

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境内には、聖徳太子にご縁のある仏様以外にも、四天王寺に
参籠した各宗派の開祖が祀られていました。
和宗とは、日本の仏教の『和』という意味もあるのでしょう。

伽藍内の講堂では、天台宗・最澄、真言宗・空海、時宗・一遍、
融通念仏・良忍、浄土真宗・親鸞、臨済宗・栄西の法要を順番
に行っています。

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境内では、写生会の人たちが作品について談笑していたり・・・

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参詣者が弘法大師に向かって般若心経を唱えていました
四天王寺は四国八十八ヶ所の番外です。

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同行二人」八十八ヶ所の巡礼は弘法大師と一緒に歩む事です。
弘法大師の杖から伸びる紐を通して、それを感じるのでしょう
弘法大師空海はここに借住して、西門で西の海に沈む夕陽を
拝して、西方極楽浄土を観想する(思い浮かべる)日想観》と
呼ばれる修行を行いました

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四天王寺の西に建つ《極楽の門》です。
この門への参道がメインストリートとなっています。
門の向こうに鳥居が見えました
写真は境内から見た極楽門の裏側ですが、西方浄土を観想する
時には、こちらが入口になり、表側となるのでしょう。

昔はこの近くまで海で、春、秋の彼岸・中日には鳥居の方向の
水平線に太陽が沈みました
彼岸の中日には日想観の法要が行われ、多くの参詣者が
西に向かって手を合わせるそうです

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西門・石の鳥居の扁額には『釈迦如来転法輪処 当極楽東門中心
と記されていました。
空海の後、最澄が借住してからは天台浄土思想とも結びついて
極楽浄土の東門として四天王寺は浄土信仰の中心となりました。
鳥居も境内に入るときは手前の門ですが、拝むときは奥の門という
ことになりますね。

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中心伽藍の北に鐘楼があります。
このお堂の鐘は《引導の鐘》といいます

鐘の音は遠く極楽まで響き、彼岸には先祖供養のための
鐘の音が絶えないそうです。
極楽に導く鐘の音は、鳥居の向こうの浄土に響くのでしょうか。
それとも五重塔に祀られた先祖に向けて響くのでしょうか・・・
四方に響きわたる鐘の音は私達の心も含めて、全てに届くの
でしょうね

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掲示板には聖徳太子の御言葉が書き記してありました。
今の世の中、垣根を作ったり、仲間を区別したりすることが
多いですね。
以前に「勝ち組」「負け組」と線引きする言葉もありました。

賢い愚かは丸い輪に端がないように決められません

人生は勝ったり負けたり、賢かったり愚かなことをして反省したり…
ただ、過去を引きずらずに前向きに歩みたいですね。

今度は、四天王寺の西、茶臼山に行ってみます

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