今回のいい寺は・・・
高桐院★千利休とファッションについて♪
京都の寺院では、和服で訪れている方をよく見かけます。
さすが京都は和の都!
高桐院の本堂前でたたずむ着物姿の女性
本堂の影、毛氈の赤、庭の緑が着物を引き立たてますね
この庭にも千利休から譲り受けた春日灯篭があります。
千利休は豊臣秀吉が欲しがりましたが、灯篭に傷を付けて
「天下人に似合わぬ」と断りました
しかし、ただ断るためだけに灯篭を傷つけたのでしょうか…
その後に譲り受けた細川忠興も傷を付けて《欠け灯篭》と
名を付けました。
商売では、商品に少しでも傷がついていたら欠陥商品
扱いされて返品か値引の理由になりますね。
それをあえて傷をつける理由とは・・・
千利休が求めた美の世界とはどんなものだったのでしょうか。
高桐院の本堂の裏、千利休が建てた書院《意北軒》です。
この建物で欠け灯篭の《意》を探ってみたいと思います
この建物は千利休の邸宅を移築したといわれています。
建築当初から土にイカ墨を練りこんで煤けた壁に仕立て、
その壁に雨漏りのにじみや、板張りの痕を見せて古びた風情に
したそうです。
新しさと古さという対照的なものが共存する空間
千利休はこの部屋に時間を塗りこんだのかもしれませんね。
今見ても、ただ古くなった建物とは雰囲気が違いますね。
千利休は欠け灯篭やこの書院のように、完成されたものや
華やかなものより、朽ちたものや、足りないものを好んだようです。
これが千利休の《美》に対しての考え方なのでしょう。
千利休の懐の深さや、遊び心が見えてきますね。
そういえば、私達も遊び心のあるファッションを楽しんでいますね。
今から30年前、ドイツ・ケルンの見本市で脚光を浴びた
ジーンズがあります。
《ストーンウォッシュ・ジーンズ》です。
鹿児島産の軽石とジーンズを洗濯機に入れて回す
ことにより、新品ながら履きこなした味わいを出すことに
成功して新しい流行を生みました
その後、履きジワや、バーナーで焼いたり、かぎ裂きを
つけたりしたダメージデニムへと変化していきました。
最近のデニムはペイントや箔が施されたデザインも
よく見かけますね。
千利休のお茶とデニム・・・
時代が異なっても共通するところがありますね
金閣寺でも着物姿の女性を見かけました
京都を訪れると私達が忘れかけている和心に出会うことが
できますよね。
京都の寺社仏閣には全国から、海外からたくさんの観光客が
みえます
京都には今に通じる文化が息づいていますね。
次は寺町を散策してみます♪