今回のいい寺は・・・
「大徳寺の参道を歩きながら」です
今の大徳寺は周囲が住宅街で、門前には北大路が
通っていて街中の寺となっています。
千利休や豊臣秀吉の頃は、「紫野」といわれるように
緑に囲まれた自然豊かな場所だったのでしょう。
春が過ぎると松の花が咲き、勢いよく成長します。
禅宗の寺院では、松を好んで植えるそうです。
鑑賞の為ではなく、修行に適した樹木だそうです。
「閑坐して松風を聴く」という言葉があります。
境内で静かに座ると、風になびく松葉の音が聴こえて
くるそうです。
禅寺では修行のためですが、戦国時代の城では
非常食にする為に松を植えたそうです
松には色々と用途があります。
フランスではサプリメントや香料になります。
そして、松脂が地中で熟成すると琥珀になりますね。
※松にたかった虫が松脂に入ってしまうと、琥珀のなかに
そのままの姿で残ることもあります。
音を聴くといえば、《鐘の音》ですね
大徳寺境内には、織田信長の家臣が建てた鐘楼があります。
豊臣秀吉が織田信長の菩提所・総見院を創建した時に
合わせて建立したそうです。
総見院の境内ではなく、壁を隔てた外に鐘楼がありますね。
急逝した織田信長に、この世から想いを伝える
そんな意味で家臣は塀の外に建てたのでしょうか・・・
そして鐘の音は、境内中に響き渡りますね。
細川夫妻のところにも千利休のところにも
毛利元就や大友宗麟のところにも・・・
大徳寺を墓所にしている大名全てに聞こえているのでしょう。
松風は静かに耳を傾けてもなかなか聞こえませんね
おいしい《味噌松風 》のお店ならあります♪
「8代前まではわかっているのですが・・・」というほど重厚な
歴史を誇る和菓子店「松屋藤兵衛」です。
名物の《紫野味噌松風》は、江戸時代にお茶に合うように
考案されたと伝わる焼き菓子です
味噌の風味がふんわり漂う生地はもっちりとした食感で
毎年作る自家製大徳寺納豆の塩気が味を引締めています。
大徳寺参道前にある《大徳寺いちま》ではお茶席でも愛用
されてきたかわいらしい手まり寿司が頂けます
お茶に縁が深い大徳寺門前の店だけあって、お茶席の食事
にも長年携わってきたそうです
その中で創業当初から人気の手まり寿司は、食べてしまうのが
もったいないほどのかわいらしさです
千鳥酢で甘めに仕上げた寿司飯に色とりどりのネタをのせた
ひと口サイズです
京都の伝統的なさばずしです
古来より日本海でとれたさばが京都や奈良などへ運ばれました。
初夏のかわいいお花が咲いていました
とても丁寧な仕事をされているお店でした
次はキリシタン大名・大友宗麟の菩提所《瑞峯院》を訪れます