今回のいい寺は・・・
万博記念公園《サツキとメイの家》を訪問して♪
愛知県で国際博覧会を行うことが決定したとき、
会場予定地の環境問題が表面化して計画が
大きく変更されました
愛・地球博《自然の叡智》は、賛成・反対の議論の
なかから生まれたテーマでした
当初は、大阪万博を真似た開発優先の計画で跡地の
利用方法まで考えてありました。
バブル経済崩壊後の景気対策で、一翼を担う大型
プロジェクトのはずでした。
計画の見直しによって開発を免れた場所にとっては
喜ばしいことだったそうです
里山の自然をそのまま残す
人間の手を入れないことが今一番大切なことでしょう。
昔は、むやみな開発は行わなかったと思います。
なぜ、私たちは変わってしまったのでしょうか
愛・地球博のモニュメント・月の塔の《風神・雷神》です
この優しい顔で自然を身近に感じてもらおうと、子供の
姿で自然を表現しています。
このかわいい風神・雷神には自然への畏敬の念を持って
もらいたいとの願いが込められているのでしょう
自然は優しい顔をしたり、時には恐ろしい顔をしたりします。
京都・三十三間堂の風神・雷神像のような鬼の形相です。
そこには、畏怖の念が現れますね!
もしかしたら、私たちは自然に対する畏敬や畏怖の念を
持たなくなり、愚かな事をするようになったかもしれませんね。
映画「となりのトトロ」に出ていたおばあさんが、メイが
行方不明になったときに、「神隠しにあったのではないか」
と一生懸命に手を合わせて祈る場面がありました
まさに自然に対する畏怖と畏敬の念があったからだと
思います。
昔は生活のなかで自然と触れ合い、畏怖と畏敬の念が
身についていきました。
ただ幼いメイにはまだ身についていなかったのでしょうね。
それが冒険心となって、トトロと出会うきっかけになった
と思います
「となりのトトロ」の主人公《サツキとメイ》が住んでいた
家です
いつの時代に建てられた屋敷でしょうか
赤い屋根の洋館が、サツキとメイの家の特徴ですね。
和洋折衷の文化が花開いた「昭和モダン」の時代に
このような家がよく建てられたそうです
長い間、人が住んでいなかった建物
煤けた壁に埃がカビ臭くて、一面にクモの巣だらけです
真っ黒クロスケの格好の住まいですね
冒険の始まりとなった縁の下の入口です
昔の建物には、縁の下や天井裏など、探検できる
空間がありましたね。
服や身体が汚れることなんてお構いなしでした
そこには親に怒られるよりも大切なものがあったのです
おばあちゃんの家にも屋根裏部屋がありました。
暗くて何かひそんでいそうな、興味はあるけれどちょっとコワイ…
昔は余分な空間が《ゆとり》であったのかもしれません。
ゆとりがあったからこそトトロを追いかけてみたくなったのでしょうね!
昔から生活に必要なことは、物語にして家族が伝えて
きたのでしょう
次の世代に伝承する大切な役目は、お年寄りに頼って
きました
おばあちゃんは色んな知恵を教えてくれました♪
「出がらしのお茶っぱもね、捨てちゃいけないよ」
と床の拭き掃除に使うんだよなんて教えてくれました。
そして、入ったら子供にとって危険な場所には
「怖いオバケがいるよ」と注意してくれました。
でも幼いメイにとっては目の前にあること全てに興味を
持ち、チャレンジすることしか頭になかったのでしょう!
トトロにもらった木の実を庭に蒔き、トトロが力を込めると
木がどんどん大きくなって、やがて大きなくすのきに
なる場面がありました
私が将来の家に抱く理想は《ウッドデッキ》のある家です
四季に恵まれた日本の住まいでは、花鳥風月が描かれた
襖や掛け軸は季節に合わせて取り替えられていました。
そんな季節感を大切にするライフスタイルを、中庭の一本の
木が演出してくれそうです
新緑から紅葉へ、四季で変化する表情と、日に移ろう心地
よい木漏れ日
空まで吹き抜けになっています
お弁当を持ってメイがここから庭に駆け出していきました
近代化・工業化は進みつつあり、生活は贅沢になる一方です。
しかし、だから50年前より幸福かと聞かれると、決してそうとは
限りません。
私たちの本当に好きなもの、大切なものはいったい何なの
でしょうか
豆電球にちゃぶだい
昔の物は何にしてもひとまわり小さく感じます。
サツキの使っていた机もすごく小さかったです
私の学習机は大きくて、余分な機能がたくさんついて
いました
物があふれる時代になってしまいましたが、それを見直し
シンプルライフに戻っても良いのかもしれませんね!
森は子供にとって格好の遊び場ですね
ゲームのように大人が創りだす遊びと、子供が見つける
遊び
それが、今と昔の違いかもしれません。
凝ったものではなくシンプルな遊び♪
誰でも仲間に入ることができる遊び♪
自分たちでルールをつくる遊び♪
想像力を身につけて、大きな夢を育むことができますね。
想像力豊かなメイだったからこそ、トトロと出会えたのでしょう
お父さんの仕事部屋には沢山の書物がありました。
子供は、普段の生活や遊びの中、そしてお年寄りから教わる
話から知恵を身につけて、それから知識を入れないと、
悲惨な事件など、知識が毒になることもありますね。
お父さんの机の壁には、サツキ手作りのカレンダー♪
自由奔放なメイとお母さんの代わりを一生懸命務める
サツキ。
おかあさんが入院する中、娘たちも弱音を吐かず、
お父さんによく協力しました。
いつも明るい笑顔を絶やさずにサツキとメイに希望を
与え続けたおかあさん。
理想の家族といいたいような、温かいやさしい家族です
《サツキとメイの家》にもネコバスのバス停がありました
トトロが登場した場面です
寂しい風景の中にほのぼのとした感じがしました。
私たちの本当に好きなもの、大切なものは何―――
「となりのトトロ」が教えてくれた答えは
自然と四季の美しさ
なのかもしれません
次はネコバスに乗って自然に囲まれた大分・佐伯の
バス停に行ってみます
※7月19日(金)
金曜ロードショーにて「となりのトトロ」が放映されます♪♪