清水次郎長と寺津

今回のいい寺は・・・・
清水次郎長・寺津に行く です♪
  
天保13年の秋、清水次郎長は喧嘩沙汰が
きっかけで、店も妻も財も捨てて清水を飛び
出して無宿者になります
 
それは、坂本竜馬が脱藩して「志士」となったように、
侠客」となって身を立てることを望んでの事でした。
 
江尻の熊五郎、庵原の広吉を従えて「志を立て郷関を
出る」ように期待に胸をふくらませての旅立ちだったの
でしょう。
清水を後にした3人は、大井川を渡り、天竜川を渡って
上方に向かいました
そのころ、世間は天保の改革の真っ盛りでした。

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改革の中心となった老中・水野忠邦は、出世の為に
家臣の反対を押し切って唐津藩・実封25万石から
浜松藩・実封15万石に転封を願い出た殿さまです
願いは叶い大阪城代、京都所司代、老中首座と
出世街道を上りつめて改革に着手しました。
 
当時、アヘン戦争で清が英国に敗れ、異国船が日本近海
に出没して海防を脅かすなど改革が急務でした

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そんな浜松藩を通って清水次郎長一行は、三州藤川(岡崎)
に辿り着きました。
藤川に着いた時には、三人とも懐にびた一文もなく、
この辺の侠客の親分に世話になろう」と決めて
宿場人足のたまり場に行ったそうです。
 
この辺の侠客でえらいのは誰かね
そりゃ一番は吉良の武一 肝っ玉が大きく剣術の達人
いやいや、寺津に今天狗といわれ、武勇並はずれて
日の出の勢いの親分がいますよ

 
風貌を聞いたら「そりゃ 治助ずら」と顔が浮かびました。
昔、清水次郎長の家に厄介になったことのある男でした。
 
そんな縁で、清水次郎長は寺津治助親分のところで
厄介になりながら侠客の修行をすることになりました

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寺津は、西尾市にある漁師町です
岡崎市から矢作川を下っていくと西尾市があります。
西尾市の特産といえば、清水と同じお茶です
お茶の歴史を紐解くと、偶然にも共通するところがありました。
 

 

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西尾市内に入ると先ず目にする看板です
抹茶の原料となるてん茶が主で全国生産量の
約20%を占めています

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西尾茶の特徴は、深い緑、上品な香り、穏やかな
うまみとコクがある所です
春の摘み取りの前には、黒いシートを広げて
直射日光を当てないようにします
そうする事によって新芽が柔らかくなるそうです

 
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茶畑を過ぎると、今度はお茶屋さんが道の両側に
並んでいます
ここは、「お茶街道」と言いたくなるぐらいです。

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店の裏にも茶畑がありました。
寺院の境内まで茶畑が続いています
このあたりの土は、水はけが良くて栽培に適している
そうです
西尾の友達が学校行事で茶摘みがあるよ!なんて言って
いたのを思い出しました

 
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この寺院の門柱に「茶祖之寺 紅樹寺」と
書いてありました。
ここにお茶街道のルーツがありそうなので
拝観してみることに・・・・

 
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三十三観音が整然と並んで祀られています

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ここは浄土宗の寺院で、徳川家康の伯母・常在院殿
の菩提を弔うために建てられました
明治になって西尾茶を再興させるため足立順道住職が
宇治より茶種を持ち帰り、境内の荒れた土地を開墾して
茶園を開きました
その後、製茶技術を導入して近隣の農家に茶栽培を
奨励して、お茶の町・西尾の基石となったそうです。
 
寺の役目は先祖の供養をするだけではないですね!
有名な高崎のダルマ市も少林山の和尚が、地域の
発展の為に考案して地元農家に製作を勧めたのが
始まりだそうです。

 

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住職が宇治から持ち帰った茶の原樹です。
西尾茶は、今から800年前に京都・東福寺開山
聖一国師が西尾・実相寺の開山となり境内に
から持ち帰った茶の種子を蒔いたのが始まりです。

 
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実相寺は紅樹寺の近くにあります。
二つの寺の歴史の中で茶畑が広がり、
お茶屋さんが軒を並べているのですね
開山聖一国師静岡の生まれで、若い時に
久能寺で修行したそうです。

そして、静岡茶もから持ち帰った茶の種子
蒔いたのが始まりといわれています。
 

清水次郎長は、偶然にも侠客の修行に入った場所が
お茶に縁のある町だったのです。
後に次郎長も静岡茶の発展に寄与しましたから
不思議な御縁がありますね!
 
 
次は、西尾の茶文化を探りながら実相寺に行ってみます♪

久能寺についてはコチラ↓

 いい寺・久能山東照宮(1)
 e-tera.net/Entry/174/

※お茶の町清水についてはコチラ↓

 清水を見下ろす日本平
 e-tera.net/Entry/173/
 

カテゴリー: 愛知・西尾   パーマリンク

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