今回のいい寺は・・・・・・
大浜の寺町界隈です。
西三河の港町・大浜には、由緒のある寺院が
集まって寺町を形成しています
集まって寺町を形成しています
大浜は戦国時代に徳川家の国際貿易港として
賑わいました。
賑わいました。
江戸時代には、沼津藩・水野家の力により幕府
年貢米の集散地となり地場産業の輸送港として
潤っていました
年貢米の集散地となり地場産業の輸送港として
潤っていました
特に西三河で作られる三州瓦の需要が江戸や
京都で多かったそうです
京都で多かったそうです
大浜は海運の拠点となり、順調な発展のなかで
寺町を守ってきました。
寺町を守ってきました。
大浜のある西三河地方は、浄土信仰の厚い地域でした。
戦国時代に徳川家康・人生最大の危機の一つに
挙げられる事件がありました
三河で浄土真宗の信者が自分達の農地を守るために
起こした一向一揆では、家康の家臣の中にも浄土真宗
の信仰を重んじて一揆側に付いた者もいたそうです
挙げられる事件がありました
三河で浄土真宗の信者が自分達の農地を守るために
起こした一向一揆では、家康の家臣の中にも浄土真宗
の信仰を重んじて一揆側に付いた者もいたそうです
※徳川家康三大危機 三河一向一揆で家臣の造反
武田信玄との三方ヶ原合戦
本能寺の変と伊賀越え
武田信玄との三方ヶ原合戦
本能寺の変と伊賀越え
この西三河の浄土信仰の基を築いたのが浄土真宗の
蓮如上人でした。
蓮如上人でした。
蓮如上人は、応仁の乱で混乱する都で比叡山衆徒の
迫害を避けて西三河・西端（にしばた）に下向しました。
そして、この地を宗門再興の拠点として布教活動を
したそうです
迫害を避けて西三河・西端（にしばた）に下向しました。
そして、この地を宗門再興の拠点として布教活動を
したそうです
※５００年前の絵図です。
碧南市はほとんど海の中ですね
西端には蓮如上人が開いた寺があります。
応仁年間に建立したことから応仁寺といいます
蓮如上人の布教活動の拠点となった由緒ある寺
ですが、本堂が建つだけでお坊さんが住む庫裏は
ありませんでした
ですが、本堂が建つだけでお坊さんが住む庫裏は
ありませんでした
蓮如上人が西端を去ったあとは、村人が管理する
寺院として受け継がれ、今でもお坊さんを迎えずに
蓮如上人の帰りを待ち続けているそうです
寺院として受け継がれ、今でもお坊さんを迎えずに
蓮如上人の帰りを待ち続けているそうです
無住寺院ですが、本堂内には明かりが灯され仏飯が
お供えしてありました
お供えしてありました
地元門徒の皆さんで応仁寺を守っているのですね
蓮如上人の布教により大浜にも本伝寺、西方寺と
大寺院があります。
大寺院があります。
浄土真宗の寺院は伽藍が大きく装飾品が綺麗ですね
門徒の皆さんの寺を守る気持ちや信心の深さを感じます。
京都・本願寺の屋根瓦は、ここから船で運ばれた
三州瓦を使いました
真宗寺院の需要が三州瓦を支えたそうです。
三州瓦を使いました
真宗寺院の需要が三州瓦を支えたそうです。
確かにこの辺りには瓦工場がたくさんあります
大浜の海徳寺には丈六（４．８５ｍ）の阿弥陀如来が
祀られています。
祀られています。
座ると実際には２．８ｍですが、大きくて顔が拝めない
ですね
ですね
※丈六は仏像の高さの基準値だそうです。
この阿弥陀如来は廃仏毀釈で解体される寸前に
住職が譲り受けて伊勢から船で運んできたそうです
最近の調査で平安時代後期の作と分かったそうで、
解体されずに大浜の大仏さまとして親しまれています
全国各地で廃仏毀釈が起こっていた時も西三河の人達は
お寺を守りました
お寺を守りました
今、寺町を支えている大浜のお婆ちゃんです
お参りをする人がいるからお寺は存在するのですね。
お参りをする人がいるからお寺は存在するのですね。
お参りした後に階段に腰掛けて世間話をしていました♪
大浜にも徳川家と関係した寺院があります
東照山・称名寺、時宗の寺院です。
時宗は一遍上人が開いた宗派です。
一遍上人は法然上人の孫弟子にあたる九州の
聖達上人から浄土宗の教えを学んだそうです
聖達上人から浄土宗の教えを学んだそうです
時宗は一日を六つに分けて４時間ごとに順番に仏の
前で念仏を唱えて６時礼讃の御勤めをします。
前で念仏を唱えて６時礼讃の御勤めをします。
お勤めをする人々を時の衆「時衆」と呼んだそうです。
江戸時代に「時衆」は時宗となって今に伝わっています。
北条時宗の菩提寺・鎌倉円覚寺を時宗の本山と間違えて
訪ずれる人もいるそうです
訪ずれる人もいるそうです
本堂の向拝の柱にはおもしろい象の彫り物がありました
昔の人は本物の象を見ないで彫ったのでしょうか。
毛がふさふさして瞳が青色でした
毛がふさふさして瞳が青色でした
約６６０年前に創建した称名寺は、徳川家との関係が
大変深い寺院です
大変深い寺院です
境内には東照宮も祀られていました
徳川家康の幼名「竹千代」は、父・松平忠広が称名寺で
行われた歌会で詠んだ「めくりはひろき園のちよ竹」から
付けたそうです。
行われた歌会で詠んだ「めくりはひろき園のちよ竹」から
付けたそうです。
今でも歌会で使用した文台と硯箱が寺宝として残って
います
います
境内には松平氏歴代の廟があります。
初代・松平親氏は時宗の僧でした。
念仏の教えをひろめるため諸国を遊行（旅）して、大浜に
たどり着いて称名寺に滞在したそうです
たどり着いて称名寺に滞在したそうです
その後、海岸線から山手に向かい松平郷に入って松平氏
の娘婿となりました
の娘婿となりました
僧・親氏は清和源氏の流れをくむ世良田氏の出身でした。
そこで徳川家は親氏を松平家初代として、源氏につながる
家柄となったそうです。
将軍は源氏でなければならないという決まりがあった
そうです
家柄となったそうです。
将軍は源氏でなければならないという決まりがあった
そうです
松平家祖廟から眺めた本堂です
屋根の形が面白いですね
古い建物ですから地震で倒れないように補強がして
ありました
ありました
この地域は太平洋戦争の末期に三河地震があって
被害を受けたそうです
被害を受けたそうです
また大地震が来るとの話もありますが、備えだけは
しておいた方が良いですね
しておいた方が良いですね
駆け足で大浜の由緒ある寺院を巡ってきました
この狭い地域に宗派の異なるお寺がいくつもあり、
立派なお寺がたくさんあるなーと驚きました！
この狭い地域に宗派の異なるお寺がいくつもあり、
立派なお寺がたくさんあるなーと驚きました！
廃仏毀釈で捨てられる運命にあった大仏さまを譲り
受けて本尊として祀る海徳寺が印象深かったです。
散策するなかで小さなお堂を見つけました
大きな寺から次は小さなお堂にいってみます。
※松平郷・高月院についてはコチラ↓
e-tera.net/Entry/166/