今回のいい寺は・・・
お地蔵様の役目です♪
尾張地方のキリシタンの歴史は古く、長崎で
殉教した26聖人のうち5名が尾張出身と
知り驚きました
当時、カトリックの布教の中心地は畿内で、
東海地方のキリシタンは京都や大阪に
出向いたそうです
そして、密かに守られた信仰は寛文年間
(1661年~)に起きた「濃尾崩れ(弾圧)」に
よって絶えてしまいました
「濃尾崩れ」の30年前に一宮で尾張藩による
初めての弾圧が行われました
一宮から犬山にかけて布教活動に奔走して
いた4名のキリシタンが捕まり、火あぶりの刑
に処せられたそうです
その後、4人が処刑された場所に村人によって
地蔵菩薩が祀られました
火あぶりの刑で亡くなった方を慰めるために
水をかけて礼拝したそうです
地蔵菩薩の光背には
「為 二世安楽 也」と彫ってありました
二世安楽とは
「現世の幸せと来世の往生を願う」という意味です
大阪・四天王寺の亀井堂でも戒名を書いた塔婆に
水をかけて、亡き人の安楽往生を願っていました
この世の垢を流すのでしょうね
「水に流す」
お互いに水に流すことができれば・・・と思う
ことってありますよね。
そうすれば、皆が幸せになれるのに!
でも、なかなか簡単にできない・・・
そんなときでも地蔵菩薩が現われて助けてくれます。
手を合わすと心が穏やかになるのは何でだろう
地蔵菩薩は全国で祀られていますよね
私たちの悩みの数だけ、この世に現れるの
でしょうか??
私たちに悩みがあるから、地蔵菩薩は私たちの
身近なところにいてくれるのでしょう
一宮の地蔵菩薩は近くの寺院に移され、4人の
亡くなった方の為に行われた水かけは、
「水をかければ全ての願いが叶う」と伝わるように
なりました。
今は、住宅街の一角となった場所に他の石仏と
一緒に祀られています
みなさん、それぞれの想いを込めてお参りするように、
そして、地蔵菩薩に聞いてもらえるように、隠れキリシタン
の歴史を記すものは何もありませんでした。
辻で優しく見守るお地蔵様
「願いを込めて水かけをする」
もちろん、こうなりたい、こうしたい・・・
と自身の努力と信念を持ち続けることが大切。
そして、雑念を水に流すことによって意識を高め、
結果に結びついていくのだと思います
お地蔵様は心のサポーターなのかもしれませんね!
※お釈迦さまと塔婆の話はコチラ↓
「大阪 四天王寺(1)」
e-tera.net/Entry/118/