今回のいい寺は・・・
石山寺を愛したひとたちです♪
秋が深まるこの頃、多くの人が紅葉を見るために
石山寺を訪れます
重厚な造りの南大門をくぐると、見事に紅葉した
境内があらわれます
立派な造りの山門から格式の高さを感じますね
石山寺は西国三十三観音霊場の十三番札所です
真っ赤に色付いた紅葉
苔むした茅葺きの屋根
秋の香る境内を散策してみました
普段は非公開の公風園 白耳亭のお庭を覗いて
みましたよ
真っ赤なじゅうたんをゆっくりと踏みしめながら
歩いてみたいですね
境内が紅く染まるなか、変わらずに癒しの
カラーの水路を見かけました。
緑があるからこそ紅が映えますね
さて、石山寺の由来となった珪灰石の岩山が
あります。
火山活動のなかで生まれた岩が境内の至る
ところに。
珪灰石の岩山の上に建つ多宝塔は、現存する
多宝塔のなかでは一番古く、屋根の曲線が優雅で
建物の細工にも見とれてしまいました
子どもが熱心に話を聞きながらお守りを選んで
いました
祈願のお寺として昔から人々の信仰が盛んで
その歴史は天平時代に東大寺の大仏造営まで
さかのぼります
造営に必要な金を手に入れるために、この地に
聖徳太子の念持仏・如意輪観音を祀ったのが
はじまりだそうです
幸いにも陸奥国から金が搬出されて願いが叶い
ましたが、観音菩薩が動かずに離れなくなって
しまい、観音菩薩を風雨から守るために造られた
堂宇が石山寺のはじまりです
仏様は風雨から守られますが、建物は雨風にあたる
なかで苔むすととてもいい雰囲気になりますね
観音堂をお参りし、西国三十三観音に手を合わせる人
実は、平安時代には、宮中の女人たちの間で
観音堂に参籠し、読経しながら一夜を過ごす
ということが流行ったそうです
後白河天皇以下歴代の天皇はこの玉座から
瀬田川の清流を見下ろしたそうです。
たくさんの人に愛された場所なのですね!
俳人・松尾芭蕉もこの隣に庵を設け仮住まいとし、
多くの句を残しています
そして、石山寺はかつて、紫式部が『源氏物語』の
構想を練ったとされる場所です
紫式部は新しい物語を書きはじめようとして、
石山寺に籠り観音菩薩にお祈りしていました
そして十五夜の月を眺め、十五夜の月のもとで行われた
宮中の管弦の会を回想する場面が描かれたのです
石山寺の観音信仰は、紫式部や『源氏物語』とも
深く結びついているようです
かつてこの場所を訪れ物語を書いたという
紫式部を思いながら私も手を合わせました