私のいい寺「三十三間堂」

今回のいい寺は・・・
京都 東山 「蓮華王院 三十三間堂」です☆

浅草寺の聯(れん)には、
荘厳な飾りで表す観音様と、自然の中に見る観音様
二つの表し方を示していました。
 
今日は荘厳な姿の観音様を求めて東山まで来ました。
私が訪ねる蓮華王院三十三間堂は日本の職人技の
水準の高さを世界に示す寺院です。
 

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名前の由来は本堂の内陣の柱間の数が
三十三ある事から通称されています。
観音様の姿が三十三に変化して私達を救う
・・・というのにも通じます。

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堂内には中央に中尊千手観音座像をはじめ、左右に
千体十一面千手観音菩薩、そして前面には
風神雷神二十八部衆像が躍動感溢れる姿で
祀られています。

本堂内に千体の観音様がずらりといならぶ迫力に
ただただ圧倒されるばかりでした!!

その迫力と静寂な堂内の雰囲気との対照が
なんともいえず素晴らしい。

いつしか言葉を忘れて、手の届きそうなところにある
観音様ひとつひとつに見入ってしまいます

 
撮影禁止なのがとても残念ですが、
是非三十三間堂のHPを見てください↓↓

sanjusangendo.jp/

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三十三間堂をはじめ、この蓮華王院は後白河上皇
勅命により造営された寺院です。

建立に当たったのが平清盛で、1165年に伽藍が整いました。
その後の火災で総て焼失し、鎌倉時代に後嵯峨上皇の勅命で
現在の堂宇が16年の歳月を掛けて再建されたそうです。

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堂内の仏像は、慶、円、院派の京都の仏師集団など
工房を持った名のある仏師が数十体を分担して請負い、
弟子達をフル稼働して造像に携わったそうです。

根気のいる仕事ですね!
 
千とは数量的無限を示しているそうです。
観音様は「33に身を分けて・・・」といい、
いろいろな姿に変化して私達を支えてくれている
のだそうです。
33の姿ではなくそれ以上の力がありそうですね

この西側で成人の日に通し矢が行われるそうです。 
この長い堂宇の横で矢を放ったら気持ちいいでしょうね!!


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再建後の大修復は足利六代将軍義教、太閤秀吉、
徳川三代将軍家光、そして大正~昭和と4回も行わ
れたそうです。


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朱色が鮮やかな回廊です。
昔は大きなスポンサーがいましたが、今は三十三間堂の中で
挙式を行ったり、色々な方法で寄付を募って門の塗り直しや
仏像の補修をしているそうです。

三十三間堂も創建当初は色鮮やかな丹塗りだったそうです。

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池の向こうに東大門が見えます。
この回廊が雑多な外の世界と幽玄な中の世界の境目
という感じですね。
だから境内って言うのかな??

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お寺に入ると必ず手洗い場がありますよね。
いつも冷たく美味く汲んでも尽きず、汲まぬ時は余らざる
不思議な泉と言われていたそうです。

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平家物語の作者後白河上皇の勅命により蓮華王院を建立した
平清盛の墓所です。

お墓の古さが時の流れを感じますね。
時の権力者のお墓にしては、ひっそりとした感じが寂しいですね。
この墓所は六波羅蜜寺にあります。

三十三間堂のように修復を重ねながら後世に遺すことも、
大悲閣千光寺
のように自然のままにしておく事も、
どちらにしても遺そうとする気持ちがなければ出来ませんよね。

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