私のいい寺「黄梅院」①

今回のいい寺は・・・
京都 大徳寺 黄梅院です☆

ここは織田信長が初めて京都に入り、父信秀の供養の
為に羽柴秀吉に命じて建立したお寺です。
当初は「黄梅庵」と名付けられたそうです。
」と聞くと小さな山里のお寺のイメージがありますね。

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北大路に面した山門を潜ると直ぐ左側が黄梅院です。
南門からは入るのが正式ですが、こちら側から訪れる
人は少ないですね。

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お寺の門を潜ると石碑が4本ありました。
萬松院殿 織田信秀公 霊所
小早川隆景卿墓所
洞春寺殿 毛利元就公 家一門霊所
蒲生氏卿公墓地
と書かれています。
黄梅庵は信長の父信秀の菩提所で、その後
小早川家、毛利家の菩提所となったために
このような有名戦国大名が名を連ねています。

戦国時代の有名な武将の名前が並んでいます。
これだけで歴史の深さが分かります。

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山内でも紅葉しているお寺とまだ早い所とまちまちです。
苔むした参道に木漏れ日がいい感じですね。
門を潜っても続く参道 
この空間で心が落ち着いていきます

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山門を入って直ぐに見えるのが庫裏です。
禅宗様式では一番古い建物(400年以上前)だそうです。
屋根の勾配が天に向かっているように見えますね。

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こちらの鐘楼には加藤清正が朝鮮出兵で持ち帰った
鐘があります
總見院の井戸の石といい、重たいものを持ち帰りましたね。

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庫裏の横に直接本堂に上がる玄関がありますが、
境内をぐるりと散策しながら拝観者用の入口に
向かいました。
禅宗の寺院は途中の参道も重要です。
自然が私達に語りかけているようです。

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本能寺の変の後織田信長密葬はここで行われました。
秀吉は主君の菩提所としては寺領が狭いという理由で
總見院を建立したそうです。
今はこちらの境内の方が広いですね。

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整然とした庭や自然に任せた庭、色々と楽しめますね。

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この本堂は豊臣秀吉によって織田家の菩提所を
移した後に改築したものです。
中央の床は長い年月の間に磨かれて鏡のようですね。
古びた襖と対照的な煌びやかな幕が対照的ですね。

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本堂裏の作仏庭です。
森羅万象ことごとくみな生仏」だそうです。
生きとし生けるものは全てが仏様であるという事です。
本堂が水面に浮かんでいるようですね。
この流れが表の庭へ続いています。

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奥の石組みが滝口で、玉砂利が水の流れを表します。

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花頭窓から見た中庭の石組みです。
手前の石の先が船首に見えて船内にいるように見えるそうです。

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生活の基盤の庫裏と本堂の間を通る船、
人生は船に乗っているようなものだと示しているのでしょうか。
それとも補陀洛渡海の小舟でしょうか
色々とイメージが湧きますね。
水の流れは本堂前の海原へと続いています

※補陀洛渡海については浅草寺③をご覧ください↓
  e-tera.net/Entry/8/

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本堂前の庭、破頭庭といいます。
白砂が海原で、苔むした向こう岸に波が至るところから
付いた名称です。
白砂と苔むした向こう岸、沙羅双樹観音勢至の二石で
まとめられた庭です。
背景の土塀紅葉した木々が空間創りに一役かっています。

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石の横に沙羅双樹の木が植えられています。
お釈迦様は沙羅双樹の木の下で涅槃に旅立たれました。
苔むした大地は涅槃を表しているのでしょうか。
しかし見事な紅葉ですね。
この時期に拝観できて良かったです


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観音勢至の二石は、観音菩薩勢至菩薩を表しています。
阿弥陀如来の脇に仕えているのがこの二菩薩です。
苔むした大地は西方浄土を表しているのでしょうか。

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本堂正面の扉は観音扉です。
扉を開けると堂内で唱えるお経が庭全体に響きます。

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この二石が迦葉石(かしょうせき)と阿難石(あなんせき)で
あるとしたらお釈迦様の代表的な弟子ですから、本堂に
向かってお釈迦様の話に耳を傾ける聴聞石(ちょうもんせき)
となりますね。
自然石なのでイメージがふくらみますね。
しばらく眺めてみます。

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