今回のいい寺は・・・
冬の大徳寺 高桐院です♪
紅葉の時期にも訪れましたが、1年を通して賑わう大徳寺も
この時期は静寂な空気に包まれています。
秋に訪れた黄梅院は紅葉の葉っぱが落ちて苔に日が差し、
春に向けて栄養補給をしているみたいですね♪
この時期は、建物の輪郭がはっきりと見えますね
高桐院も同様に、飾りのない本来の姿を見せています。
これから1年四季折々の風景を楽しませてくれる事でしょう♪
新緑や紅葉の楽しみはありませんが、かわりにやわらかい
日差しが穏やかな雰囲気を醸し出してくれます
華やかな秋とは変わり、静寂な冬を感じる本堂前の庭です。
誰もいない本堂を独占した気分で眺める事が出来ました
本堂前の中心から庭を眺めると、真ん中には『欠け燈篭』が
見えます。
しばらく向き合って、静かに過ごしました。
心が落ち着きますね
これは千利休より細川忠興に遺品として渡った『欠け燈篭』の
片方です。
冬の庭を引き立てるのはセンリョウやマンリョウの赤い実ですね
冬は赤が特に映えますね
本堂の裏の書院・意北軒(いほくけん)です。
千利休の邸宅を移築したといわれています。
土にイカ墨を練りこんで煤けた壁にしたてて、その壁に雨漏りの
にじみや、板張りの痕を見せて侘びた風情にしてあります。
中の灯りも淡い感じです。
ただ古くなった建物とは雰囲気が違いますね。
千利休の美は欠け燈篭やこの書院のように完成されたものや、
華やかなものより朽ちたものや、足りないものの中にありますね。
これが侘び寂びの世界なのでしょう
千利休が燈篭を欠いたのは、所望した派手好きな豊臣秀吉に
茶の湯の本質を示す意味をあったのかもしれませんね。
三斎好みの茶室・松向軒の床柱には、青竹の花入れに椿と
枝垂れ梅が飾られていました。
この茶室も色々と趣向を凝らしてあるようですが、また次の
機会にゆっくりと拝見したいと思います。