今回のいい寺は・・・『涅槃図』についてです★
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」
沙羅双樹は平家物語で知られていますね。
朝咲いても夕方には散ってしまうこの花の特徴が、
『人生のはかなさ』 を表します。
『人生のはかなさ』 を表します。
元々は仏教説話の中で語られる花です。
説話画『涅槃図』です。
仏教では、自分の寿命を悟ったお釈迦様は
「形あるものは必ず壊れ、生あるものは死ななければならない」
と最後の説法をして沙羅双樹の下で涅槃に入った(亡くなられた)
とされています。
その瞬間にお釈迦様の身体は黄金色となり沙羅双樹の
木々も黄金色に変わっていきました
如来も菩薩も羅漢さんも皆さん泣いています
悟った者でも別れる事は悲しいものです。
勇ましい姿の金剛力士も皆さん泣いています。
お釈迦様のお母さまも悲しみのあまり、お地蔵様に導かれて
極楽より降りてきました。
お母様は息子を何とか助けようと薬師如来の薬壷を下界に
投げました
残念ながら薬壷の付いた杖は沙羅双樹の枝に引っ掛って
しまいました。
しまいました。
神や仏の力をもってしても寿命を延ばすことは出来ません。
お釈迦さまの足にすがるお婆さん
若い時にお釈迦さんの噂を聞き、一目お会いしたいと後を
追いかけてきましたが、やっとお会いできた時には
亡くなられていました。
追いかけてきましたが、やっとお会いできた時には
亡くなられていました。
長い年月を掛けてここへたどりつきましたが願いは
叶いませんでした・・・
叶いませんでした・・・
倒れているのは弟子の阿難尊者です。
お釈迦さまの身のまわりの世話をして、
いつも側で法話を聞いていました。
いつも側で法話を聞いていました。
倒れているのは、別れの事実から目を背け悲しみから逃げている
姿を表しています。
他の弟子が目を覚ますように水を掛けていますね。
「あなたも仲間ですよ 起きなさい 一緒に悲しみましょう」と
言っているようです。
「あなたも仲間ですよ 起きなさい 一緒に悲しみましょう」と
言っているようです。
現実から逃避した阿難尊者は、お釈迦様の1番近くにいながらも
悟りを開く事ができませんでした。
悟りを開く事ができませんでした。
お釈迦様の死後、そばにいた阿難尊者の記憶をもとに多くの
経典が作られました。
阿難尊者の尽力でお釈迦様の教えが経典に残り、
世に広まりました。
涅槃図の中にはお釈迦様の教えが凝縮されているのですね★
タイの有名な寺院にある黄金の涅槃仏を見た時は、お釈迦様が
ただリラックスしている様子を表しているのだと思っていました
しかし、涅槃図をよくよく見るとナゼ黄金なのか・・・
それから、亡くなる直前まで(そして死をもって)弟子達に教えを
説いていた事を知りました。
だから、お釈迦様はとってもやさしいお顔をされているのですね